グリーンベルト図鑑:番外編「ヒアリ」
みなさん、こんにちは!今年は雪が降ることも多かったり、冬季オリンピックが開催されたりと話題が尽きませんが、半年前のまだまだ暑かった夏に世間をにぎわせていたアイツのことをみなさんは覚えていますか?日本各地の港の貨物コンテナから発見された赤茶色で体長2~6mmのアリ、英語では「Fire Ant」と呼ばれるあのヒアリです。
今回はヒアリについて少しおさらいしてみましょう。
そもそもヒアリの原産国は南アメリカですが、中国からの積み荷に紛れていたことからもわかるように、中国や台湾、オーストラリアやマレーシアなど環太平洋諸国に分布が広がっています。
生息が確認された各国で、ヒアリに刺されたという被害報告が多く上がっています。刺されると毒による非常に激しい痛みを覚え、水疱上に腫れ上がります。北米だけでも年間で1500件近い被害が出ている上に、その毒によってアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるので注意が必要です。
日本と同じように貨物に紛れて、集団で不正入国に不正滞在を繰り返し、何人も病院送りにしているとは相当悪いヤツですね…
そんな極悪アリであるヒアリの駆除には殺虫剤(スプレーよりも液剤が効果的)や、熱湯をかけるのが有効とされています。
万が一刺されてしまったら、20~30分程度安静にして体調に変化がないか注意します。もしも症状が悪化するようなら、救急受け入れがあるような病院にすぐに行き、「アリに刺されたこと」「アナフィラキシーの可能性があること」を伝えてすぐに治療してもらいましょう。症状が悪化しなくても念のため病院を受診することをおすすめします。
すっかり姿を見せなくなったヒアリですが、越冬している可能性や、来年もまた忍び込むことも考えられるので、注意することに越したことはないですね
中部大学1年 筧紗南