哺乳類のおうち調査!!
始動、エリアリンク作戦。
グリーンベルト内には新たなビオトープが生まれ、アニマルパスウェイがつくられ、いきものの生息情報も増えています。少しずつですが、確実に生物多様性が高まっています。
しかし、現状は整備されたエリアがグリーンベルト内で点在しているだけで、それぞれがつながるまでに至っていません。個々の企業での整備活動の成果をつなげ、広げることが重要なのです。
そこで、新たに考案したのが「エリアリンク作戦」。
すでに設置されたビオトープやアニマルパスウェイ周辺に、さらなる整備を施し、そのエリア周辺をいきものにとって、より住みやすい環境へと変えていく作戦です。
最初の足掛かりとして、哺乳類(特にタヌキ)の生息が何度も確認されていて、アニマルパスウェイ第1号を設置している新日鐵住金名古屋製鉄所(以下新日鐵)に伺い、哺乳類の隠れ家設置のための調査を開始しました。
「姿を隠せる茂み」と「けもの道」を探せ!
専門家によると、中型哺乳類であるタヌキは自ら巣穴をつくらず、他の動物が使っていた巣穴を再利用する習性をもっているようです。
動物の巣穴は主に、草に隠れた木の根元や草むらの中のような、姿を隠しやすい場所につくられますが、タヌキは広く大きな巣穴を好み、キツネやアナグマのつくる巣穴を再利用します。隠れ家として利用すると同時に、集めてきたエサを貯蔵できる多機能な空間を求めているようです。
また、やみくもに隠れ家を乱立するのではなく「環境が適しているか」「動物が利用する場所につくられているか」を満たす空間でなければ、せっかく隠れ家をつくっても意味がありません。
姿を隠しやすい場所を探すため、アニマルパスウェイ周辺にある背の高い茂みを見て回ります。同時に、動物の利用の指標となる“けもの道”がつくられているかを探します(けもの道は、動物によって踏み固められてできる道をいいます)。
今回の調査では、高い茂みに囲まれ、動物に踏まれ折れたであろう枝が散乱している空間を発見。動物の利用を確認するための動物カメラを設置しました。
さあ目星をつけた場所に、動物は現れるのでしょうか。
カメラが捉える決定的瞬間を楽しみにしたいと思います!!