指標種のこと知って図鑑! vol.2 ~トンボ編~
みなさんこんにちは。
今回はトンボについてお話ししたいと思います。
トンボと言われてもイトトンボやヤンマ、鉛筆のマークなどさまざまです。そこで今回は、そんなトンボの種類について書いていきたいと思います。
トンボにも大きく分けて2種類あります。実際は3種類あるらしいのですが、3種目は特殊なタイプなので今回は割愛します。
「イトトンボ、トンボ、ヤンマで3種類では」と思った方、仲間です。私も今回調べるまでは、そう思っていました。どうやらトンボは前ばねと後ろばねの大きさで分類するようです。それぞれの羽の大きさが違うならトンボ、同じならイトトンボとなります。
ここから、私たちが同定の際使用している知多半島北部のオリジナル指標種からイトトンボの例を挙げていきます。興味のない方は次のトンボとヤンマの違いのところまで飛ばしてしまってください。
イトトンボの中で指標種としているのはこの2種です。
●アオモンイトトトンボ
体長 30〜35mm
時期 4月〜11月
分布 本州〜沖縄
生息地 平地、海岸付近の池沼、水田、湿地
体色 オスが青色、メスは青色とオレンジ〜緑に変化するタイプがいる
●キイトトンボ
体長 35〜46mm
時期 5月〜10月
分布 本州〜九州
生息地 平地、丘陵地、低山地の水草の多い池沼
体色 オスは黄色、メスは緑色
アオモンイトトトンボが山寄り、キイトトンボは海岸より。季節、生息地的にキイトトンボの方が寒いのが苦手なのでしょうか。色は名前通りですが、メスは若干色が違うようです。
次にトンボとヤンマの違いについてです。簡単に言うと大きいのがヤンマです。厳密には6cmを超える個体がヤンマと呼ばれるようです。ヤンマがトンボを食べている所を見た事ある先輩もいるので、同じトンボでも全く違うと思った方がいいかもです。私は勝手にネコで例えて、ヤンマがライオン、トンボはチーターやヒョウ、イトトンボがネコかなー、と思ってます(笑)
ここからまた、指標種を挙げていきます。興味のない方はまた飛ばしちゃって下さい。本当は読んでほしいですけどね…
トンボの中で指標種としているのはこの5種です。
●アキアカネ
大きさ 33〜46mm
時期 6〜12月
分布 北海道〜九州
生息地 平地、丘陵地の池、水田、溝川
体色 オスは赤色、メスは赤色か淡褐色
●ショウジョウトンボ
大きさ 44〜55mm
時期 4〜11月
分布 北海道〜沖縄
生息地 平地の池、水田、溝川
体色 オスは赤色、メスは茶色
ショウジョウトンボのショウジョウは古典書物にでてくる猩猩の色からきています。真っ赤な色をしているらしいのですが、もののけ姫に出てくる真っ黒な猿が真っ先に浮かんだのは私だけではないはず。
●マイコアカネ
大きさ 34mmくらい
時期 6〜11月
分布 北海道〜九州
生息地 植生の豊かな池沼
体色 オスは腹部赤色、胸部黄緑色。メスは胸部黄緑色、腹部は黄褐色
●ハラビロトンボ
大きさ 32〜42mm
時期 4〜10月
分布 本州〜九州
生息地 平地、丘陵地の沼沢、湿地
体色 オスは黒からだんだん青白い粉を帯びるようになる。メスは淡黄色
ハラビロトンボは色よりも腹部が広いところで見分ける方が分かりやすいかもです。
アキアカネとショウジョウトンボは同じ赤色と書いてしまいましたが、アキアカネの赤はオレンジ色に近いです。どちらかわからない時、私は赤トンボと言って濁しちゃいます。(笑)まだまだ勉強不足です…
ヤンマの中で指標種とされているのはこの1種だけです。
●ギンヤンマ
大きさ 74〜82mm
時期 4〜11月
分布 北海道〜沖縄
生息地 低山地の池沼、水田
体色 緑色
語源動物辞典によるとトンボの子供であるヤゴの名前の由来は、ヤンマの子→ヤンマコ→ヤンコ→ヤゴからだそうです。ならトンボならトゴ、イトトンボならイトゴかな、と考えると想像が膨らみますね。
以上、私たちが用いている指標種紹介~トンボ編~でした。
最後まで、お付き合いいただきありがとうございました。
大同大学 2年 大津英稔
(ネタ提供 大同大学 2年 伊藤達哉)